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2011年2月19日~20日の日程で、関東4チャプター(栃木チャプター群馬チャプター埼玉チャプター茨城チャプター)合同企画の『関東4チャプター交流会』が、茨城県古河市の「古河市交流センター平成館」で開催されました。
6回目を迎えた今回は、各県から延べ43名の参加者を集め、盛況のうちに終了しました。
以下、2日間のもようをレポートします。

1日目(2011/2/19)

アイスブレイク

1:00pm~2:00pm
栃木チャプターチャプター長・小川貴由氏
栃木チャプター実行委員・武藤泰治氏
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栃木チャプター長・小川貴由氏(左)と実行委員・武藤泰治氏(右)

まずはアイスブレイク。開会宣言のあと参加者めいめいで自己紹介をして握手をするエクササイズを行うとともに、続いて各チャプターの代表者が自チャプターの概要や活動内容を紹介。代表者のおもしろおかしいリアクションに会場からは笑いが渦巻き、すっかり緊張感が解けました。photo-02

基調講演~『その人とその人の環境をコーチする』

2:00pm~4:30pm
日本コーチ協会理事 平野圭子氏

photo-03交流会のメインワークとして定番となった平野圭子コーチの基調講演。今年は『その人とその人の環境をコーチする』というテーマで進行しました。
コーチングの基本的な目的は『相手の行動を促進させる、変化させること』ですが、単純にクライアント(相手)にのみフォーカスしたやりとりでは、なかなか相手の行動変容が引き出せないジレンマに陥りがちです。それに対し平野コーチは「確実に相手の行動が代わる方法はある。それは『相手を取り巻く環境も含めてコーチする』こと」と説きます。
photo-04クライアントが持っている課題には、さまざまな人や事象が関係します。よって課題解決には、そこに存在している関係者(ステークホルダー)がクライアントとどういう関係状態にあるのか、その関係性をどのように改善すれば良いのかが大きなポイントになります。
そういった背景をふまえ、3人組になってワークを行いました。具体的にはコーチ役・クライアント役・オブザーバ役に分かれ、クライアントは自分の課題を1つ選び今回ツールとして用いた『ステークホルダー』用紙に、その課題を取り巻くさまざまな関係者の個人名と属性を明記。その関係者とクライアントとの現在の関係性をコーチとともにひもときながら、どのような関係を築いていきたいか、あるいは修復していきたいか、という視点でコーチングセッションを行いました。また、オブザーバはステークホルダーにフォーカスしたセッション中で、どのような気づきがクライアントに起こっているかをフィードバックする役割を行いました。
具体的な個人名を紙面に出すことで、課題を取り巻く環境がリアルにあぶり出され、関係性と改善点がクリアに見えてくる感覚を味わうとともに、当初は一人称を「私」「自分」と言っていたクライアントが、最後の方には「私たち」「われわれ」という『仲間』としての視点で考えていることにシフトする体験をしました。

懇親会

6:30pm-8:30pm

photo-05泊まりがけの交流会だからこそ、時間を気にすることなく酒食をともにできるのが醍醐味。しかもふだんは味わえないチャプター間を越えての交流で参加者一同大いに盛り上がりました。

いつも、食べきれないくらいのたくさんの料理を、とてもリーズナブルなお値段で用意していただいています。『平成館』の皆さま、ありがとうございます。
photo-06また今回は、残念ながら参加できなかった茨城チャプター・チャプター長の西村雅司氏よりビールの差し入れがあり、一同、美味しくいただきました。西村チャプター長、ありがとうございました。
そしていつものように懇親会終了後も場所を座敷に変え、夜の更けるのも忘れて、笑い声の絶えない楽しい交流を深めました。

2日目(2011/2/20)

栃チャプ・コーチングアワー~『「深い信頼関係を築く」~相手のことを本当に信じられますか?』

9:00am~11:00am
栃木チャプター理事・小林里江氏

photo-072日目は、栃木チャプター理事で、(財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチの小林里江氏を講師に迎え、コーチとクライアントの『深い信頼関係を築く』テーマでワークを行いました。1日目の平野コーチが説いた『その人の環境をコーチする』ことと『深い信頼関係を築く』ことは、実は密接に関連しており、相手の行動変容を促進するためには、この両方が備わっていることによって、より早く正確に機能することとなります。
photo-08まずは4人1組のグループになって『相手を認めること』について理解を深めるワーク。「相手に興味を持つこと」「事実を事実として受け入れてくれること」「存在を承認すること」……等々、相手を認めるために必要な要素を出し合いました。またその中で『第一印象』よりも以前の印象を指す『ゼロ印象』という概念も学びました。
次いで2人1組になってのエクササイズでは、まずお互いが見つめ合い、息を合わせ、存在を承認する、というセットアップを行い、その上で5分間の対話。いきなり対話を始めるよりも、より落ち着いて相手を受容できる感覚を味わうことができました。photo-09

振り返り~第7回の交流会に向けて

11:15am~11:45am
栃木チャプターチャプター長・小川貴由氏

栃木チャプターチャプター長・小川貴由氏の進行のもと、今回の交流会を振り返りました。4人1組になって各グループで今回の交流会の総括と次回に向けての提案を出し合いました。その結果、以下のような意見が出されました。

  • 今回は準備のスタートが遅く、アナウンスが遅れた。
  • アイスブレイクでもう少し丁寧に自己紹介ができれば良かった。
  • 集客の方法について工夫が必要。
  • 名札等に各人のコーチ歴を表象した方が良い。
  • コーチ歴がない人のために、コーチングの基礎を学ぶプログラムを。
  • 見た目で分かるコーチングの解説ワークを行ってはどうか。
  • (第4回までのように)あと半日くらいスケジュールを延ばしてはどうか。
  • 屋外でのワークなど、身体を使うプログラムがあっても良い。
  • 家庭の主婦は土日に時間を作ることが困難。交流会以外に4チャプター交流の場が欲しい。
  • 交流会も回が重なってきているので、記念誌的なメディアを発行することも考えてはどうか。

第7回交流会は2012年2月18日

次回は2012年2月18日(土)~19日(日)の日程で行うことを決定するとともに、メイン幹事を群馬チャプターが、サブ幹事を埼玉チャプターがつとめることを確認し、2日間のプログラムを無事に終えました。

アンケート集計結果(その体験はあなたの役に立つものでしたか?)

1.アイスブレーク、自己紹介、チャプター紹介<平均評価点:4.2点>

  • とても良かったです!
  • 自ら動くことが大事
  • 楽しかった。(仲間になれた感があった)
  • 各チャプの特徴が分かった
  • 少し短めだった。もっと長くして欲しい
  • 楽しい感じで始まって良かった

2.平野圭子氏によるコーチング<平均評価点:4.8点>

  • 周りとの関係性を知ることで今の問題点が明確になる
  • コーチング技術の有用性を実感しました
  • ステークホルダーの存在をコーチングにとりいれることの大切さ
  • ステークホルダーを使うことの効果
  • 関係性をふまえたコーチングの効果を実感できました
  • コーチングを学ぼうと言う気が強くなった
  • 視点が大きく変わり、新しい見方を沢山手に入れることができました
  • クライアントを取り囲む人々との関係を取り入れることで、よりクライアントのことが理解できる
  • クライアントの周囲を聞きながら、クライアントを聞くことが重要
  • ステークホルダーは今後役に立つと思いました
  • 同じ内容でもう一度やりたいと思うくらい良かった
  • ステークホルダーを登場させる意識、効果が実感できた
  • 人と人との関係性を考えるのは新鮮だった
  • 私には難しい内容でした…
  • 実名を挙げて、コーチと一緒に見ながらセッションすると言うところで、より鮮明に問題意識が捉えられた
  • 私には難しすぎたが、頑張りたいと思った
  • コーチングを学んで行きたいと思いました

3.懇親会、二次会<平均評価点:4.8点>

  • 楽しかった!
  • 私の誕生数秘学が人気で、数名の方に診断することができ、喜んで頂いて嬉しかった。コーチされる方はやはり前向きで楽しい
  • 雑談の中にも学びがあって楽しかった
  • 交流を深める機会になってとても良かった
  • コーチングに関わる方の裏側を知れた!
  • 色々な方と交流ができ、とても良い体験をさせて頂きました
  • やはり「ここがメインか」と言う深い話題

4.小林里江氏によるコーチング<平均評価点:4.9点>

  • 踏み出し易い1歩を貰えた。ゼロ印象と言う部分で新しい気付きになりました
  • 心にズーンと響きました。明日からできることが決定しました
  • 部下との面談のシーンで使える。参考になることが得られた
  • 自分の癖を再確認し、大きな気付きがあった
  • 言葉にしなくても伝わるもの、感覚の大切さを再確認した。「あなたは相手を信じていますか?」を自問自答して行きたいと思いました
  • 自分の考えを纏めることができました
  • 行動から自分のスキルアップができることに気付いた
  • 色々な視点、着眼点を提供してもらった
  • メタコミュニケーションの使用の仕方など、大変収穫が多かった
  • 言葉は体験によって発せられ、受け側も体験で受け止める
  • 信頼関係の重要性に改めて気付いた
  • 息を合わせる、ペーシングの大切さ。人の言葉はその人の体験から定義されている
  • とても分かり易く、実用的な学びでした
  • 講師としての承認を物凄く感じました

5.交流会としての総合効果<平均評価点:4.7点>

  • もっと拡大して行きたい
  • 茨チャプ幹事として送迎を含み少し大変でした
  • ワクワクが沢山あり、楽しかったです
  • 交流会の必要性の再確認ができました
  • 4チャプがそれぞれ1年のモチベーションアップに繋がっています
  • 楽しかったです!
  • 毎年のように新しいものを得ることができて良かった
  • 皆さんのお話しすべてが勉強になります!

6.全体を通しての気付きや学び、印象に残っている事柄など

  • 認めることの大切さ。そのための感覚。私の大きな課題ができました。ありがとうございました!
  • 交流会に参加された方に色々質問をして日ごろのコーチングの疑問点が解決できました。「相手を信じて待つ」と言うことも大切なんだと感じました。私はプロモーターなので待つことができず、苦しかった? 辛かったです…
  • 平野さんのステークホルダー、環境。小林さんのゼロ印象、信頼は凄いですね。今回の準備が少し遅かったので集客に難があったと思います…
  • ゼロ印象は相手の行動を変える。「楽しいから行ってみよう!」と思える回になる場作りが大切ですね
  • ステークホルダーは今後ゴール設定のたびに使ってみようと思います。もっと深めて行きたいと思いました。ステークホルダーで設定したゴールを達成するために、早速行動に移せる幾つかの方法を見つけられたのも良かったです。「呼吸を合わせる」はシンプルなのにこんなに効果的なんだと思いました
  • 関係性、信頼、呼吸を合わせる
  • 「認める」ってどういうこと。「認める」にも「エロス」と「アガペー」の区別があるような。「信頼」にも?「悶々としている時間が大切」には全く共感
  • 全てにおいて今回の会は私のコーチングにおける課題に直撃しているもので、私には革命でした。正直言ってこれほど役立つと思っていないほどでした。書ききれません。
  • 関係性、感覚、信頼
  • ペーシングの大切さ、細かな行動変化を見逃さないことの大切さ。平野さんの送迎をしてオーラを頂いたこと…
  • その人の環境、違うと言うことを認める
  • 言葉にしなくても伝わる感覚を大切にする。相手のことを肯定的に信じる。「あなたを見てますよ」「あなたは自分の中で既に答えを持っている」
  • 改めてコーチングの難しさを感じ、そして改めてコーチングの楽しさを知れた。そもそも「認める」のスタートラインが違うというのは心に残った
  • コーチの方の質問次第でクライアントの気付きが多く出る。それと問題点が具体化されるとどうすべきかが分かり、対応策が見えてくる
  • 自分について振り返る機会にもなりました!また来年も参加したいなと思っています。ありがとうございました。キーワードは人との関わりと成功のイメージかなと思います。ステークホルダーを使っての新しいコーチング、とても視点の変化がありました。素晴らしいコーチングを受けることができて学び深かったです。