EFカードと観る力の学習学Ⓡ
さる2017年8月26日、さいたま市大宮区で2017年8月定例セミナーを開催しました。今回は、合資会社ホンマ・ドットコム代表の本間直人氏(一般社団法人ヒューマンウエア研究機構代表理事・NPO国際ファシリテーション協会理事・NPO学習学協会理事、主席研究員)に登壇いただき、岡崎克哉氏をアシスタントとして、『EFカードと観る力の学習学Ⓡ』と題して進行しました。
上司が部下を育成する場面において、叱咤激励よりも“褒める”ことが有効であると言われて久しいものの、現実では、なかなか理想的な姿が見られない、という本間氏。その理由を探っていくと、そもそも上司側に褒め言葉のボキャブラリーがあまりにも少ないことがわかってきたとのことです。
また、1つの言葉(単語)に対する意味や受け止め方も人それぞれであり、円滑なコミュニケーションを阻む要因にもなっています。セミナーの中でも「『愛』を色に例えると…?」という出題で各人に答えを求めると、ピンクや赤、紫、黄色、緑など、さまざまな答えが出てきました。ピンクをイメージしている人にとって、別の人が「緑」と答えると全然ピンとこないのですが、緑を選んだ人には筋の通った、しっかりした理由があることがわかります。円滑なコミュニケーションを実現するためには、細かいところにも気を配りつつ、確認を繰り返して進めていく必要があるようです。
そこで開発されたのがEF(エナジー・フィーリング)カード。世界中の文献から抽出したポジティブ表現の言葉から50数語を厳選、カード化したもので、コミュニケーションを活性化するツールとして企業や組織の研修現場で注目されています。
3~4人でグループを作り、1人が最近あった嬉しい出来事を話す中で、他のメンバーが話の内容や話をする様子、さらにはその内容の背後に垣間見える話し手の感情、思い、といったものを聞き取り、50数枚のカードの中からしっくりするする単語を選んで、なぜその単語を選んだのかを説明していく、という流れでワークを行っていきます。
実際にやってみると、直感でなぜそのカードを選んだのかを説明する際、当初はぎこちなかったものの、回を増すごとに言葉を適切に紡いでいける感覚が出てきて、表現力が高まった感じがしました。
また話し手本人が予想もつかなかったポジティブ単語が提示され、しかもその単語を選んだ理由がかなり深い内面を捉えてくれているということもわかったりで、話し手にとっては自己肯定感を醸成することができます。
話の題材がポジティブな内容であるだけに、話すほうも聴くほうも楽しく過ごすことができ、あっという間の3時間でした。
アンケート
参加して手に入れたこと、参考になったこと、帰って活かしたいと思ったことはなんでしょうか?
- やはりポジティブな声かけ承認は大切だなと思いました。自分が選んだカードに自分が持っている種子があると聞いてうれしかったです。
- 著書を読んでさらに深めたいと思います。
- 様々な言葉で様々な角度から承認いただいて、とてもご機嫌な気持ちになりました。心にEFカードを持ち、周囲の人の話を聞きたいと思います。
- ファシリテーションの真髄を感じた。
- 言葉の背景の重要さ。
- 認知しやすい、受け取りやすいツール発見!使ってみたいと思っています。
- ボキャブラリーを増やす(褒める単語)
- コーチングって深いですね。
- 多様性と具体性を実感しました。ボキャブラリーの重要性を痛感しました。
- 自分についての他者からの視点をもらえたことは有意義でした。
- 5つの視点からフィードバックすると言う視点。NVCニーズカードの標準的な使い方ではその視点はなく、具体的な視点からのフィードバックは受ける側の行動によりつながりやすくなると感じた。
- 良いところを探す習慣。自分に対する印象、感想を参考にし、今後の言動に活かしたい。
その他のご感想ご意見、ご希望がございましたらご自由にご記入ください。
- 本間さんのお話がリズム感が良くて面白かったです。
- 楽しく学ぶことができました。またお邪魔します。
- ありがとうございました!
- とても勉強になりました。また参加します。
- 初めて勉強会に参加して、時間があっという間に過ぎました。褒めるって、自分も言っていて気持ちよさを感じました。ありがとうございます。
- 楽しかったです。
- 関係性の重要さを再認識しました。やる気を引き出す方法について、探求していきたいと思いました。