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「コーチ力は人間力の尺度」

2010年11月7日(日)、さいたま市大宮区において、埼玉チャプター11月定例セミナーを開催しました。

今回のセミナーは、国際コーチ連盟(ICF)プロフェッショナル認定コーチ・(財)生涯学習開発財団認定マスターコーチ・コーチ21 CTPシニアクラスコーチの三好智玄(みよし ちげん)氏を講師に迎え、『コーチ力は人間力の尺度』というテーマで進行しました。

コーチングを学び出すと、必ずいつかは「良きコーチ像とは?」という課題に突き当たります。

単にスキルをマスターしていることではなく、コーチ自身の『人間力』に根ざした心構えや行動が、良いコーチであるかどうかのバロメーターと言え、だから人間力を磨くことが、良きコーチになる重要な道筋である、というのが今回のテーマの主題です。

人間力を磨くためには、まず「自分を知る」ことから始まります。

「自分」という人間を、「自分も知っていて他人も知っている」ことを理想とするならば、「自分は知っているけど他人は知らない」領域や「他人は知っているけど自分が知らない」領域を極力少なくすることが肝要です。これには、相手の自分に対する見方を謙虚に受け止めるとか、自分自身を相手にきっちりと開示していく姿勢が大切。

そうやって自分を知る範囲が広がる中で、高度に他人と違うところがあぶり出され、本質的な他人との違いに気づかされます。

三好氏は、その「他人との違い」について、「Find」(他人との違いに「気づく」)、「Accept」(違いを「認める」)、「Connect」(違いを「結ぶ」)、Enjoy(違いを「楽しむ」)という「4Diversity-FACE」という枠組みで接することを説かれました。

photo-02さらに国際コーチ連盟(ICF)が提唱している『コーチのコア・コンピテンシー』の中から、「関係をともに築く」「効果的なコミュニケーション」を取り上げ、コーチとクライアントの信頼関係や、直感を信じてクライアントに接すること、傾聴、質問力といった部分のレクチャーを受けるとともに、「聴く」力を主眼に置いたセッションを行いました。

三好氏は、「大事なのはクライアントの現象を聴くのではなく、クライアントの人そのものを聴くこと。クライアントの言葉の裏に流れているものを聞き取る、感情を聞き取ることが重要」と解説されました。

参加者はベテランコーチやビギナークラスなど、さまざまなキャリアの方が参加しましたが、それぞれが自分自身の人間力の現状と課題に大きな気づきを得るセミナーとなりました。