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「NLPとコーチングの関係性を知る」

2010年10月17日(日)、さいたま市大宮区において、埼玉チャプター10月定例セミナーを開催しました。

今回のセミナーは、国際コーチ連盟(ICF)プロフェッショナル認定コーチ・(財)生涯学習開発財団認定マスターコーチ・米国NLP協会認定マスタープラクティショナーの木村純子氏を講師に迎え、『NLPとコーチングの関係性を知る』というテーマで進行しました。

NLPとはNeuro Linguistic Programmingの略で、日本語では「神経言語プログラミング」と訳されています。

人間は、「神経」(=五感)と、「言語/非言語」の脳での意味づけによって物事を認識し、過去の体験を記憶しており、その認識や記憶は今までの人生体験に基づいて各人の中に「言語化」された上に「プログラミング」されていて、その「プログラミング」されたとおりに自動反応し行動していると考えられています。

そのプログラミングの構造を科学的にかつ学問的にアプローチし、組み立てなおすことでプログラミングが書き換えられ、行動の変容を促すのがNLPの目的です。

講師の木村氏は、ご自身がコーチング・スキルを自身のものにされていく中で、スキルの本質を理解したい、という思いからNLPのトレーニングを受講されたということです。

photo-02今回のセミナーもご自身の体験を元に、NLPを基盤としたスキルの紹介というよりもむしろ、刺激に対する人間の反応や行動の本質とコーチング・スキルがどのように関係しているのか、ということを解きほぐす内容で進められました。

人は、自分が生き延びるために、常に「安全・安心」を基準としてさまざまな行動を判断しています。そして現実に起きていることが安全か危険かという判断は、その人が過去にどういう体験からどのような刺激を受け取ったかによって、これもさまざまです。

コーチは傾聴することが重要、という理屈は分かっていますが、しかし、いざクライアントが話をし出すと、コーチの体験を元にしたプログラミング内容でイメージし、判断しがちで、クライアント不在のコーチングになってしまい、これは本来の「傾聴」とは言えません。

そういった「傾聴しているようでしていない自分」を見つめ直すために、ペーシング、承認、ディソシエイトとアソシエイトといった、コーチングを学ぶ際に登場するさまざまなスキルを取り上げて体感ワークを行いましたが、ワークを通して、なぜそれらのコーチング・スキルが有効なのか、相手が安全・安心と思えるカラクリは何なのか、といったことを、参加者全員が体感することができました。