埼玉チャプター5周年記念イベント/コーチングにふれてみよう!

コーチングにふれてみよう!

2010年1月17日(日)、さいたま市大宮区において、埼玉チャプター設立5周年記念イベント「コーチングにふれてみよう!」を開催しました。

photo-01埼玉チャプターは、「埼玉の地でコーチングをもっと普及・啓蒙したい、コーチングをもっと勉強したい。」という目的から、2004年5月に設立されて昨年で5年が経過。最近は会員数も100名を超える所帯となり、ますますその役割が期待されています。

これまでチャプター活動を応援していただいた方に感謝し、またこれからのチャプターの発展を祈念して記念イベントを企画したものです。

今回のイベントは、埼玉県教育委員会・さいたま市・さいたま商工会議所の後援を得たうえで新聞メディアでも報道されたこともあり、40名超の参加者のうちの大多数が「コーチングという言葉を初めて知った」「コーチングの言葉は知っているが中身はほとんど知らない」というコーチング・ビギナー層で占められました。

第一部 基調講演/『日常会話を通して相手を育てる!』

講師:川本恵氏

photo-02第一部の基調講演では、埼玉チャプターとしては初めて川本恵氏(国際コーチ連盟マスター認定コーチ/(財)生涯学習開発財団認定マスターコーチの)を招聘し、『日常会話を通して相手を育てる!』をテーマに講演とエクササイズを行っていただきました。

10数年前に日本にコーチングが上陸したと同時に、(株)コーチ・トゥエンティワン(現(株)コーチ・エイ)のCTPトレーナーとしてご活躍、日本におけるコーチングの黎明期からその普及につとめておられる川本氏から、コーチングの生まれた米国での沿革や背景について解説なされるとともに、現在ではビジネス・シーンのみ成らず、教育機関、医療機関、福祉関係に、果ては警察大学校など行政機関にまで浸透しつつあることが披露されました。

photo-03そしてコーチングが成立するための重要な要素として、1)人は、みんな違う思考方法を持っていることを尊重すること 2)コーチは相手が「自分で考える」環境を提供する人であること 3)人は課題や問題を解決させる、ゴールを達成させる能力を持つことを信じること が肝要である、と教授いただきました。

ひととおりのレクチャーが終わったところで2人組になり、口を挟まずに好意的に「聞く」エクササイズを行いましたが、相手にきちんと聞いてもらうだけで話し手の気持ちが晴れやかになることを体感した参加者から、とても良い学びになった、という声が上がりました。

第二部 分科会<体験メイン分科会>ワークショップ『コーチングって何?』

講師:井原くみ子氏

photo-04体験メイン分科会では、講師として国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチの井原くみ子氏を招き、コーチングの導入ワークを中心にカリキュラムを進めました。

井原氏は、もともと人とのコミュニケーションについて造詣が深く、コーチングを学ぶ前から人生相談に乗ることが多かったそうで、コーチ業がまさに「天職」とお見受けする方です。

そしてさっそくワーク。コーチング・スキルの中では基本かつ重要な「承認」と「傾聴」のスキルを養うワークを行いました。

photo-05具体的には、1人の発表者が参加者一同の前に立って「自分が今取り組んでいること」を話し、他の全員がその人の「強み」や「素敵なところ」を意識しながら傾聴、直後に全員から発表者に承認のシャワーを浴びせる、というもの。

発表者は「人生の中でこんなに褒められたことはない。フィードバックの大切さを実感した。気持ちが高揚した」と感激していました。

その後、3人1組になって1人が「取り組んでいること」を発表、残り2人から承認のシャワーを浴びるエクササイズを繰り返し行い、コーチングの基礎をみんなで学びました。

第二部 分科会<事例メイン分科会>ケーススタディ『コーチングをどう活かす?』

担当:埼玉チャプター・スタッフ

photo-06事例メイン分科会では、埼玉チャプター会員から3名のパネリストが登場し、各人が日々の生活・仕事の中でコーチングをどのように活かし、どういう体験をしてきたかをケーススタディとして紹介し、コーチングの可能性について理解を深めるカリキュラムを行いました。

埼玉チャプター副会長でもある茨城チャプター長・西村雅司氏は、地元・茨城県教育委員会からの要請で県内の小中高校に出向き、児童や生徒たちのモチベーションを向上させるための研修を精力的に行う中で、転校生をみごとクラス内にとけ込ませることができた体験を。

またさいたま市内の総合病院で理学療法士を務める河合麻美氏は、コーチング・スキルを活かしたコミュニケーションをとることで、リハビリ患者の自発的な治癒力を引き出すことができたという体験。

photo-07さらに埼玉チャプター理事の臼井優樹氏は、企業内の会議運営を自分主導で行うことに固執するあまり、メンバーから疎んじられていた状態が、コーチングを学んで「答えは相手が持っている」ということに気づき、答えを引き出すスキルを活かしたことから、次々と会議を活性化させ社内コーチにまで発展したケースを披露しました。

パネリスト3名はひととおりの体験を語った後、参加者の中に混じり、ともにディスカッションを行う時間を設定。参加者からはさまざまな質問がパネリストに向けられましたが、それに対して3名のパネリストがとても丁寧に答え、参加者一同、コーチングの持つ可能性に改めて感じ入った様子でした。

アンケート結果

今回のイベント参加者40名超のうち、34名の方からアンケートにお答えいただきました。ありがとうございます。アンケートの内容は以下のとおりです。

基調講演について

  • 大いに参考になった:18名
  • 参考になった:16名

分科会について

  • 大いに参考になった:19名
  • 参考になった:14名
  • どちらともいえない:1名(途中からの参加だったため)

感想(原文のまま記載しています)

  • 承認の重要性、あいさつ等、参考になりました。
  • 一般の方にコーチングを広める企画としては良かった。川本コーチの講演はとても参考になりました。
  • 全体の流れのレジメがあれば更にわかり易い。ありがとうございました。
  • 基調講演は参考になりました。分科会も実務的な話を聞けてよかった。ディスカッションが双方向であれば、より良かったと思います。ありがとうございました。
  • 大変勉強になりました。ありがとうございました。講演会はカリキュラム等ペーパーが欲しかったです。分科会の時間が短すぎて残念でした。
  • コーチング理論、考えていたことと違いました。
  • ほめられることは、本当に嬉しいと思った。
  • たくさん学びがありました。明日から行動してみます。
  • コーチングを理解する突破口になりました。
  • 是非また参加させていただきたいと思います。ありがとうございました。
  • 初めての参加でしたが、とても楽しかったです。ありがとうございました。
  • 一般の方との交流が新鮮。原点に戻れました。
  • 傾聴や承認には方法や留意点がありそうだということに気付けたし、日々の仕事の中でもっと取り入れて行きたいと思った。体験コーチングでは自分が思ってもいなかったことを承認されて、驚くとともに嬉しく思えた。
  • 事前に見たけれど、当日のスケジュール表があるとよかったです。
  • 人のいいところを見つけて、伝えるとか、感謝の気持ちを伝えることが、相手も自分も変化する方法だと感じました。
  • 久しぶりにコーチングに触れて、承認のすばらしさを感じました。ありがとうございました。
  • ビジネスだけでなく、子供に対してもとても有効なものだと気付きました。本日はこのような貴重な機会をご提供いただきありがとうございました。
  • 楽しかったです。ありがとうございました。
  • 分科会で改めて承認の大切さを感じました。
  • 川本先生の講演、良かったです。
  • 楽しかったです!ありがとうございました!
  • とても勉強になりました。ありがとうございました。
  • コーチングの幅広い分野での活用例が、大変参考になりました。分科会方式(事例方式)も参加者のニーズに立脚したプログラムで生の事例紹介とQ&Aが有益でした。各パネラーが失敗談など、自己開示を中心に豊かな経験に基づいた、貴重なアイデアを提供いただき、感謝 多謝です。埼玉チャプターの企画運営も、中身の濃い素晴らしい内容に感激でした。
  • 大変勉強になりました。ありがとうございました。
  • 非常に丁寧にプランニングされていると思いました。参加してよかったです。
  • 事例メインの分科会に参加させて頂きました。様々な分野で活躍されている方々の成功談や失敗談は自分にとって大変有意義なものでした。特に後半のグループごとのディスカッションは、パネリストの方に直接質問できる形式にして頂いたことで、受身一方に陥らず非常に得るものがありました。またこのような素晴らしいイベントに参加させて頂きたいと強く思いました。